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台湾×沖縄 地域創生と多文化をつなぐ編集アクション「沖繩編輯力」(計画番号:I-4-2)

8月28日
読了時間: 7分

更新日:8月31日

台灣×沖繩跨地創生與多元文化轉譯行動

「港町とは何か」「移住とは何か」「記憶はどのように受け継がれるのか」

過去と現在を行き来しながら、台湾と沖縄のあいだに潜む「つながり」を自らの手で編み直す。本プロジェクトは、単なる視察や見学にとどまらない、参加者自身が「編集者」として思考し実践する、新しい試みです。


1. 企畫の背景と構想

〜黒潮が結ぶ、もうひとつの歴史と記憶〜

本企畫は、台湾・屏東の港町「東港」と、沖縄・糸満をはじめとする港湾・漁村エリアを舞台に展開します。

特に19世紀末から20世紀前半にかけて、多くの沖縄の漁民(海人)たちが台湾や南洋地域へと渡り、東港に定着していきました。彼らがもたらした鰹漁業(カツオ漁)や遠洋漁業は、単なる産業にとどまらず、人口の移動、技術の伝播、そして異文化交流という豊かな文化実践でもありました。この歴史は、東港の社会構造や生活文化、家族史、言葉、宗教文化にまで深遠な影響を残しています。


私たちは、この「移動と定着の歴史」を単なる過去の出来事(点)として捉えるのではなく、「今もなお続く関係性(線)」として捉え直します。沖縄と台湾をただ比較するのではなく、長年の移動と接触によって形成されてきた「関係性そのもの」に光を当て、現代の地方創生、観光、出版、そして編集実践へとつなげていきます。


(※本企画は「繫。本屋 / 頭分埔文化工作室」から提供された資料をもとに、弊社にてフレームワークを再構築・編集したものです)



公募により選出された18歳〜30歳までの若手編集者15名が、19日間に渡る沖縄フィールドワークで巡る思考と実践のプロセス


台湾・屏東の港町「東港」と、沖縄の港湾・漁村エリアを結ぶ黒潮の記憶。 「青年百億海外夢基金計画」の一環として実施される本プロジェクトでは、19日間にわたり読谷村・糸満市・離島(渡嘉敷島・渡名喜島)・那覇市の4つの地域を深く掘り下げます。 

地域のテーマと主なフィールドワーク内容


1. 読谷村(9/1〜9/5):空間再生・集落再編と「生の記憶」の継承

最初の滞在地・読谷村では、かつての接収や米軍基地返還からの復興、そして地域文化の再定義(編集)を学びます。


  • 空間再生と伝統産業 伝統文化を「生きた観光資源」へと昇華させた「むら咲むら」や、職人の集積とブランド形成の歴史を持つ「やちむんの里」「陶眞窯」を視察。また、一度は途絶えながらも1960年代に住民の手で奇跡的に復興を遂げた「読谷山花織」の実践から、地域のアイデンティティ再生を学びます。

  • 生活地景(暮らしの風景)の記録 長浜・都屋・宇座(残波)といった伝統集落の散策や、地元住民へのインタビューを実施。「ゆんた市場(ファーマーズマーケット)」や空手道場での地域交流を通じ、日々の暮らしの中に生きる記憶を採集します。


  • トーシンシー,トーシングムイ・©︎ゆんたんざアーカイブ
    トーシンシー,トーシングムイ・©︎ゆんたんざアーカイブ
    読谷山焼北窯・©︎ゆんたんざアーカイブ
    読谷山焼北窯・©︎ゆんたんざアーカイブ

2. 糸満市(9/5〜9/12):海人(うみんちゅ)文化・移住史と6次産業化

本企畫の核心である「港町・漁業・移住史」を最も深く掘り下げるエリアです。


  • 海人の技術系譜と移住史の追跡 沖縄伝統の木造漁船「サバニ」の技術や海人文化を学習。かつて糸満の海人たちが台湾・東港へ渡った移住の歴史を学び、台湾とゆかりのある家族の跡地踏査や、白銀堂・拝所といった港町の信仰・旧暦行事を歩いて巡ります。


  • 一次産業から観光への転換(6次産業化) 沖縄県水産公社地方卸売市場での競り見学や「海ん道」での体験を通じ、現代漁業と物流・観光(6次産業化)の連携を分析。さらに、JA直売所「ちゃんぷる〜市場」やスマート農業の先進事例、リノベーションカフェ「CAFE MONDOOR」での新旧住民の交流拠点づくりなど、現代の地方創生の実践現場を捉えます。


  • 歴史とキュレーション(策展転訳) 沖縄県平和祈念資料館にて職員(学芸員 学芸員)による説明を受け、沖縄戦の実相を次世代へ伝えるための資料館の役割や、教育機関と連携した平和学習の取り組みについて学びます。


3. 離島エリア/渡嘉敷島・渡名喜島(9/12〜9/15):鰹節の源流と小規模社会の移動構造


渡嘉敷島と渡名喜島では、よりミクロな視点から「移動と記憶」を検証します。

  • 鰹節製造技術の源流追跡 渡嘉敷村民俗資料館や鰹節工場跡・煙突などの遺構を散策ガイドとともに調査。台湾や南洋へ渡った海人の家族の記憶を採集し、黒潮がつないだ技術伝承のルーツを追います。


  • 鰹節製造工場跡 ©︎渡嘉敷村
    鰹節製造工場跡 ©︎渡嘉敷村

  • 離島の課題と持続可能な観光 渡名喜島への日帰り調査も含め、離島が抱える少子高齢化・過疎化・空き家問題の現状を視察。地域住民との意見交換を通じて、自然・文化保存と観光化のバランスを探ります。


  • ©︎渡名喜村役場
    ©︎渡名喜村役場

4. 那覇市(9/15〜9/18):記憶の公共化・出版エコシステムと文化転訳


最後の地・那覇では、採集した素材をどのように社会へ開いて共有していくか(知識の循環)を実践的に検証します。



学術的交流と「文化転訳」(9/16) 沖縄県立芸術大学文化研究所

特別講座「沖縄編集力」


~地域資源を現代の視点で“編集”し、次世代へ継ぐ知のネットワークを創出~

沖縄の文化・民俗学研究を牽引する鈴木耕太教授、台湾・屏東で文化拠点「繁・本屋」を主宰し両地域のネットワーク構築に尽力する徐孝晴氏、そして屏東県政府で青年政策や地域創生を牽引する李雨蓁青年発展処長をお迎えします。

人材育成政策、口承伝承、離島文化、宗教・客家文化など多彩なテーマを通じ、台湾と沖縄の相互理解と学術交流の未来について深く議論します。沖縄の文化事業、研究、アート、地域創生、行政に携わる皆様にとって、新たな協働の視点を得る貴重な機会となります。


日時:2026年9月16日(水)14:00~16:00

会場:沖縄県立芸術大学 首里金城キャンパス 芸術文化研究所 3階 小講堂 (沖縄県那覇市首里金城町3-6)

参加費:無料(事前申込制/一般参加可能)

定員:100名(先着順)

主催:屏東県政府労働・青年発展処、「沖縄編集力」プロジェクト


共催:沖縄県立芸術大学芸術文化研究所



  • 出版エコシステムとアーカイブ(9/17〜9/18) 「市場の古本屋 ウララ」や沖縄出版協会との座談会を通じ、地域に根ざした「地産地消の出版エコシステム」を探求。「沖縄フィルムアーカイブ研究所」では映像資料の修復現場を見学します。


  • 【特別イベント】台湾&沖縄 出版文化交流(9/18) ジュンク堂書店那覇店にて、屏東「繫。本屋」創設者の許孝晴氏が登壇するトークイベントを開催(主催:沖縄出版協会)。人類学的フィールドワークの視点から台湾南端の魅力を伝えます。


【台湾&沖縄 出版文化交流】主催:沖縄出版社協会

台湾の南端、その暮らしをめぐる ―ローカル本屋と旅する屏東  


日時:9月18日(金)13:30〜  

会場:ジュンク堂書店那覇店 3階イベントスペース  

登壇者:許孝晴(シュ・シャオチン)氏/台湾 屏東「繋。本屋(AKAUW BOOKS)」創設者  

内容:人類学を背景に持つ書店創設者が登壇。屏東の民族文化、食文化、風景を紹介し、日常的なフィールドワークを通して台湾南端の奥深い魅力をお伝えします。  




19日間に及ぶ現地でのフィールドワーク、インタビュー、史跡踏査、座談会を通じて集められた膨大な一次情報(声、写真、ドキュメント)は、参加者自身の手によって再構成され、小冊子「南方編輯手帖」として結実します。


過去の歴史を懐古するだけでなく、「今も生き続ける台湾と沖縄のつながり」を自らの手で編集し、未来のローカルアクションへと還元していく——。

この熱量あふれる実践の記録に、ぜひご注目ください。



2026年9月1日〜9月19日 

教育部青年発展署:「青年百億海外圓夢基金計畫」

提案・実施機関:屏東県政府労働暨青年発展處:「沖繩編輯力」(計画番号:I-4-2)

現地実行・統括:頭分埔文化工作室(繫。本屋)・你好我好有限公司

共催・協力機関:


【読谷村エリア】体験王国むら咲むら  やちむんの里  陶眞窯  喜名番所  読谷村立ユンタンザミュージアム  読谷村役場(企画政策課)  読谷山花織事業協同組合  妙武館(空手道場)  読谷村内各自治会・集落(長浜自治会、都屋自治会、宇座自治会)  


【糸満市エリア】くくる糸満(糸満市観光文化交流拠点施設) / 糸満市経済部 観光・スポーツ振興課  NPO法人ハマスーキ(糸満海人工房・資料館)  沖縄県水産公社地方卸売市場(イマイユ市場)  海ん道(Ocean's Way)  糸満市場「いとまーる」  沖縄県平和祈念資料館  JAおきなわ ファーマーズマーケット(糸満市農政課協力)  CAFE MONDOOR  


【離島エリア(渡嘉敷島・渡名喜島)】渡嘉敷村民俗資料館  一般社団法人 渡嘉敷村観光協会  わらびや自然学校  渡嘉敷村役場(観光産業課)  渡名喜村  


【那覇市エリア】沖縄県立芸術大学文化研究所 ・沖縄県立図書館(交流ルーム)  沖縄出版協会  沖縄アーカイブ研究所・PungaPonga





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